一般社団法人 日本老年腫瘍学会は、高齢者 のがん診療に関する情報を集約し、その情報について合理的な解釈を発信することにより、誰もが、どんな施設でも、個々の患者さんにとっての「適切な医療」を提供できるようにすることを目的とする多職種有志による研究会です。この活動を通して、高齢がん患者さんが「がん」とともに生き、豊かな人生を送れるよう支えたいと思っています。
老年腫瘍学は、がんを持った高齢患者さんを専門とする学問です。世界でも比較的あたらしい領域であり、日本ではまだ馴染み深くはないと思います。日本も含めた世界の研究者、臨床家が発展に努めており、欧米を中心に老年腫瘍学専用のグループが立ち上げられています。
しかし、日本では、老年腫瘍学に関するデータを集約する場所がなかったため、医療者は診療に必要な情報を得るのに苦労していました。また、がんを持った高齢患者さんにとって何が適切な医療なのか、については腫瘍学だけでなく老年医学の考え方からも学ぶ必要があります。
さらに、治療方針を決めるのは医者だけでなく、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、作業療法士、メディカルソーシャルワーカーなど多職種の医療従事者が協働する必要がありますが、これらが一堂に会する場所がありませんでした。こうした背景から、我々は一般社団法人 日本老年腫瘍学会を設立しました。
老年腫瘍に関する正確な情報を発信し、高齢がん患者さんが「がん」とともに生き、豊かな人生を送れるよう支えられれば幸いです。