その他

論文タイトル:
Financial Toxicity in Older Adults With Cancer and Their Caregivers

がんを患う高齢者の経済毒性に関する論文です。
経済毒性を、「患者と介護者」、「客観的と主観的」にわけ、それぞれ分析するという手法が紹介されています。
日本の医療システムは欧米のそれとは異なりますが、日本独自の経済毒性の議論を深めるために有用と思います。

雑誌名:JCO Oncology Practice  Volume 21, Number 1
PMID: 39793550
DOI: 10.1200/OP.24.00105

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論文タイトル:
Biological aging and generational shifts in early-onset cancer risk. Nat Med. 2026 Jun 22.(2026年7月)

暦年齢ではなく、生物学的老化の程度から若年発症がんリスクを評価した、大規模コホート研究です。

主解析の対象は、UK Biobankに登録された55歳未満の成人154,169例で、血液検査値などから推定される生物学的老化の程度と、その後の若年発症固形がんリスクとの関連が検討された。生物学的老化の指標として主に用いられた”PhenoAge”は、暦年齢に加えてアルブミン、ALP、クレアチニン、CRP、血糖値、白血球数、リンパ球比率、平均赤血球容積、赤血球分布幅から推定される、死亡・疾患リスクを反映した生物学的年齢である。

結果、PhenoAgeで評価した生物学的老化が進んでいるほど、若年発症固形がん全体のリスクは高かった(HR 1.08、95% CI 1.03–1.13)。
がん種別では、肺がん(HR 1.57、95% CI 1.24–1.97)、消化管がん(HR 1.17、95% CI 1.06–1.30)、大腸がん(HR 1.14、95% CI 1.01–1.29)、子宮がん(HR 1.31、95% CI 1.04–1.66)で関連が認められた。これらの関連は、BMI、喫煙、飲酒、食事、身体活動、併存疾患、社会経済的背景などを調整した後にも認められた。また、他の生物学的老化の指標であるKDMやメタボロームに基づく老化指標を用いた解析でも、一部のがん種で同様の傾向が示された。探索的解析では、若年発症肺がんと免疫老化が、若年発症大腸がんと脂肪組織老化が関係していた。

本研究は、がん発症リスクを「暦年齢」ではなく、「同じ年齢でも生物学的に老化が進んでいるか」という観点から評価した点で興味深い研究だと思います。ただし、本研究は「生物学的老化そのものががんを起こす」と証明したものではなく、生物学的老化指標が若年発症がんリスクを捉える有用なマーカーになり得ることを示した研究といえます。今後は、これらの所見がさらなる外部コホートで再現されるか、また具体的な利用につなげられるかが重要です。

雑誌名:Nat Med. 2026 Jun 22. doi: 10.1038/s41591-026-04448-w
PubMed:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42332142/
PMID: 42332142
DOI: 10.1038/s41591-026-04448-w

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https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42332142/

 

論文タイトル:
High-Dose vs Standard-Dose Influenza Vaccines in Older Adults: A Meta-Analysis(2026年7月)

高用量不活化インフルエンザワクチンは、標準用量不活化インフルエンザワクチンと比較して、インフルエンザの重症化に対する優れた予防効果が示されておりますが、この研究では、 60万人以上のRCTによる大規模データから、高用量不活化インフルエンザワクチンと標準用量不活化インフルエンザワクチンを比較し、高齢者における入院と死亡の予防について検討されております。
2009年から2025年までに発表されたRCTをPubMedとEmbaseから抽出し、高齢者を対象に、高用量不活化インフルエンザワクチンと標準用量不活化インフルエンザワクチンを比較した臨床試験を評価したところ、 高用量不活化インフルエンザワクチンは、標準用量不活化インフルエンザワクチンと比較して 、インフルエンザ入院(rVE, 38.5%; 95% CI, 26.5%-48.5%)、検査確定インフルエンザ(rVE, 31.2%)、肺炎・インフルエンザ入院(rVE, 11.5%)、呼吸器・循環器疾患入院(rVE, 7.5%)ならびに全原因入院(rVE, 3.3%)の有意な減少との関連を示しました。ただし、死亡率については有意差は認められませんでした(rVE, 0.9%; 95% CI, -2.1% to 3.8%)。
このメタ解析では、一般高齢者から高齢者施設入所者を対象とする研究も含まれており、今年度からの国内での定期接種を見送られたものの、今後はインフルエンザのハイリスクとして考えるべき高齢がん患者における対策としても検討すべき課題等は多くあると考えられます。

雑誌名:JAMA Netw Open. 2026 May 1;9(5):e2614620.
PubMed:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42189540/
PMID: 42189540
DOI: 10.1001/jamanetworkopen.2026.14620

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https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42189540/